本学理学療法学専攻4年生の杉原侑磨君らの卒業研究（研究指導：大篭友博講師）が、国際脳研究機構（International Brain Research Organization, IBRO）の機関誌であるNeuroscience誌に掲載されました。

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0306452221005030

　2021年日本神経科学会における学会発表ではジュニア研究者育成賞もいただきましたが、今回論文としても脳科学分野で有名な国際誌にも掲載されました。
　本学の優秀な学生と若手教員の研究グループがリハビリテーション分野で先端研究をまとめることができました。

　論文は、「Activation of the Prefrontal Cortex and Improvement of Cognitive Performance with Standing on One Leg」（片足立ちによる前頭前野の活性化と認知機能の向上）で、著者（Yuma Sugihara, Tomoki Matsuura, Yusuke Kubo, Tomohiro Ohgomori）の筆頭が杉原君になります。
　掲載誌は、Neuroscience（Volume 477, 21 November 2021, Pages 50-62）という国際脳研究機構（International Brain Research Organization, IBRO）の機関誌です。
　脳の前頭前野は姿勢の調節と記憶の両者に関わる領域です。日常生活では姿勢の調節と記憶が同時進行的に行われています。
　この研究では、健康な若年成人において、姿勢の揺れを両脚立ちと片脚立ちで計りながら、記憶課題を行った時の前頭前野の活動について調べました。 その結果、記憶課題は姿勢の揺れを減少させること、片脚立ちという少し難しい姿勢調節課題が前頭前野の活性化を介して記憶力を向上させることが明らかになりました。
　脳の機能維持においては、少し難しい目標を掲げた方が良いと考えられます。

　関連する学会賞は、以下の通りです。

• 学会名：第44回日本神経科学学会/CJK第1回国際会議 (2021年7月31日)
• 賞名：Junior Investigator Poster Development Award
• 著者：Short-term memory was improved by the precise control of posture「姿勢の緻密な制御は短期記憶を改善させる」（Yuma Sugihara, Tomoki Matsuura, Yusuke Kubo, Tomohiro Ohgomori）

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