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2023.05.17

卒業研究が、国際学会で発表されます。

今春、言語聴覚学専攻を卒業した辻杏菜さん(14期生)が、今年8月に名古屋で開催される国際学会SARMAC 2023(Society for Applied Research in Memory and Cognition:記憶認知応用研究学会)で卒業研究を発表することになりました。
研究題目は「Verbal overshadowing effect on a difference in familiarity of odor stimuli」(嗅覚刺激の熟知度における言語隠蔽効果の検討)です。

言葉で表現することが難しい情報(たとえば、顔)の記憶を言葉で表現すると、後にその内容を思い出す際、正確に思い出せなくなる現象があります。その現象を「言語隠蔽効果」といいます。 これまで、顔、音、味などを対象に言語隠蔽効果が研究されてきました。そして辻さんは、匂いを対象にしてその効果を検討しました。
柑橘系アロマオイル8種類を、よく知っている匂いと知らない匂いに分けて(各4種類)実験したところ、よく知らない匂いの場合に言語隠蔽効果が現れる傾向がみられました。 すなわち、よく知らない匂いをかいだ後に、その匂いを言葉で表現すると、後にその匂いを4種類の中から正しく選ぶことが難しかったということです。 この現象は、よく知っている匂いについてはみられませんでした。
言語隠蔽効果は、事件や事故などの目撃証言に応用することができます。匂いに関する記憶が、事件を解決するカギになる可能性もあるでしょう。 しかし、匂いにおいても言語隠蔽効果が現れる可能性があることから、その記憶の扱いには注意が必要かもしれません。

発表する国際学会は、以下の通りです。

  • 学会名:SARMAC XIV 2023(第14回記憶認知応用研究学会)
  • 開催日:2023年8月9日-12日
  • 開催場所:名古屋ガーデンパレス
  • ホームページ:SARMAC XIV 2023
  • 2年に1度開催される国際学会です。大学や警察などの研究機関に所属する研究者などが集まり、活発な意見交換が行われる親しみやすい学会です。

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